Index: [Article Count Order] [Thread]

Date:  Sun, 30 Apr 2000 23:11:28 +0900
From:  Kaoru Hosokawa <khosokawa@....com>
Subject:  [XP-jp:00320] Re: Chapter 3 Economics of Software Development	 の解説 V1.1
To:  extremeprogramming-jp@....jp (extremeprogramming-jp ML)
Message-Id:  <B53233D7.1285%khosokawa@....com>
In-Reply-To:  <4.2.0.58.J.20000424150848.00b47580@....jp>
Posted:  Sun, 30 Apr 2000 23:11:12 +0900
X-Mail-Count: 00320

ホソカワです。もうすこし付き合って下さい。よろしくお願いします。

on 2000/04/24 3:52 PM, Hada Akihiro at Akihiro.Hada@....jp wrote:

> はだです。
> 
> ホソカワさん、とても遅い返答ですいません。なかなか時間が取れないもので。
> 

いえいえ、ありがとうございます。

> $7.87 の簡便計算方法はこのようなものではないか、という案ができました。
> 改修の cost =$10
> 改修の return = $15
> で、return は、下記の記述から、$0-$30 間で変動するようです。
> "its value to the customer could vary as much as 100% from your estimate."
> 
> そこで、今改修しないで、1年後に改修するかどうか決定するする(待ちのオプショ
> ンを取る)
> と、どうなるか、というのが問題です。
> 
> オプションでは、この変動が正規分布に従うとするので、3σ=$15 と置きます。
> # σは標準偏差。3σ内の範囲に、ほぼ100%(99.87%)のデータが入ります。
> # 最大の変動が $15 なので、3σ=$15 とおいていいでしょう。
> 
> return が $0-$15 の間は、改修しても利益がないので、改修しないとします。
> # $10-$15 の間が微妙ですが、簡単のため、改修しないことにします。
> 
> 1σ内 84% ,2σ内 97%, 3σ内 に100% のデータが収まります。
> # つまり、return が $15,$20,$25になる確率が、84%,13%,3%ということ。
> 

平均値が $15、標準偏差が $5 の正規分布を考えているのですよね。データの分布は、

    $0 - $15    50%
    $0 - $20    84%
    $0 - $25    97%
    $0 - $30    100%

ですね。ところで確率は、

    $15 - $20   34% (84% - 50%)
    $20 - $25   13% (97% - 84%)
    $25 - $30   3% (100% - 97%)

となると思いますが、はださんは、$15 の確率を 84% にしています。どうしてでしょ
うか?改修しない部分の扱い方ですよね?

> そこで、それぞれの間の面積を、台形として計算します。
> 例えば、1σのところは、$15-$20(儲けは$5-$10) ですので、
> (0.84*5+0.84*10)/ 2 = 6.3
> とします。すると、他の部分も入れると、
> ((0.84*5+0.13*10+0.03*15)+(0.84*10+0.13*15+0.03*20))/2
> =8.18
> となります。
> # このような計算は、excel でもっと簡単にできるのでしたっけ?
> これは将来価値なので、金利 0.05 で、割り戻すと、現在価値は、7.8 になります。
> 
> 先程は、台形で計算しましたところを、ちゃんと計算して、割り戻すと、おそらく
> 7.87 になるのでしょう。
> 
> 実際は、改修コストは緩やかにせよ増えているのですが、ここでは無視します。
> 
> 数学に強い方の検討をお願いします。

週末、少しだけ統計、勉強しました。:)

-- 
Kaoru Hosokawa
khosokawa@....com