Index: [Article Count Order] [Thread]

Date:  Fri, 10 Aug 2001 16:04:55 +0900
From:  "hasegawa" <hasegawa@....jp>
Subject:  [XP-jp:02344] Re: Process in H/W
To:  <extremeprogramming-jp@....jp>
Message-Id:  <00ee01c1216a$cd270120$640aa8c0@g6x400m>
References:  <009c01c1208d$231cc490$640aa8c0@g6x400m> <200108092105.GAA07085@....jp>
X-Mail-Count: 02344

長谷川@テクノポートです。

----- Original Message ----- 
From: "Shigeru GOUGI" <ANC04864@....COM>
Sent: Friday, August 10, 2001 6:05 AM

> 長谷川さん、
> こんにちは、合木です。
> お返事ありがとうございます。

いえいえ、こちらこそ、いいものを教えていただき、
ありがとうございました。

> > いいですね。こういうの、好きです。
> > それとともに、自分の無知さ加減もちょっとわかったような(^^;。
> > カンバン方式というのは知っていましたが、どこか単なる発想って
> > とららえていました。でも、合木さんが紹介してくれた「言葉」を知って、
> > 自分の理解が十分表層的であることがわかりました(^^;。
> 
> カンバンがインパクトがあるのでカンバン方式という呼び方がされる
> ことがあるようですが、トヨタ生産方式というのが正式名のようです。

カンバンの方が言いやすいです(^^。
どうも固有名詞が入ると、共有するのにちょっと抵抗があります。

> 山田さんのもうひとつの著書である、「ズバリ 現場のムダどり辞典」
> という本には、次のような言葉があります。
> 
> 引用:p30
> ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
> 現場での失敗を恐れるあまり、たえず実践とか模擬テストが行われる。
> そして、それら机上での反省が研究と称して、現場での作業よりも、
> あたかも権威をもつことがまかり通る世の中が出来上がってしまった。
> これでは、現場よりもスタッフが遇され、スタッフの支配のもとに現場
> が動かされかねない組織が出来上がっている。
> これでは、もはや現場を支配できる人間が、企業の中からいなくなった
> ように思える。
> とりわけ、大企業や伝統産業にこの傾向が強い。
> もう一度、つくるよろこび、現ブツに触れる喜びが産業人には大切で
> なかろうか。その中から、ムダを無くし、社会への貢献を一つひとつ
> の動作の中に感じられる時こそ、仕事に対する満足感に酔える時では
> なかろうか。
> ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
> 
> 「改善魂」の中で述べられている詩のような哲学は、この引用した文章の問い
> と深く結びつくように思います。

これは、確かにそうですね。
現場というものが何かを失ったんでしょうか。
「つくるよろこび、現ブツに触れる喜び」が希薄になって
きたんでしょうか。
#ソフトウェア開発って、サービス業なんでしょうかね。

> トヨタ生産方式は、「Just in time」というビックピクチャーを実現しようと
> する活動の中で作り出されたものであり、そのトヨタ生産方式を創っていると
> きに現場の中で作られた言葉がこの「改善魂」の中で書かれている詩と思いま
> す。

この "Just in Time" って、agile と通じますね。
ということは、"Manifesto for Agile Software Development" や
"Agile Software Development" とうのも、もしかすると、
その線で読んでいけるかもしれませんね。

> トヨタ系列のいくつかの工場を訪問させて頂いた中で感じたことでもあります
> が、工場の中にも、その経営手法であるトヨタ生産方式の中にも、「改善魂」
> の詩が住み着いています。この詩も改善とかカンバンという言葉も、素朴で決
> してかっこよくもなくうまい表現でもないかもしれないけれども現場から作り
> 出されたものだから何か底知れぬ説得力があるようにも感じます。

私も「現場」っていうのが、好きです。
必要性を本当に感じられるのもここですし、
結果を確認できるのも、またここです。

そして、ここから出てきたことは、
その文脈とぴったりしている。

> :
> > #こういう人は、どういう目で現場を見ているのか、
> > #とても興味津々です。
> 
> 僕も本当にそれを感じます。
> こういう考えに至ったプロセスにとても興味を感じますし、そういった考えを
> 作り出すプロセスの重要さや、その考えを伝えていく難しさを感じます。

そうですね。現場で得たものを伝えることの難しさは、
ほとんどあらゆる分野・領域で言われていますね。
でも、これが本当の知恵の姿なんだと思います。

> On  2001/08/09 13:38
> hasegawa wrote:
> (in :"[XP-jp:02338]", 2001/08/09 13:38)
> > でも、こういうことを言うというのは、勇気がいるというか、
> > 本当の実感がないと言えないんでしょうね。
>  
> 勇気がいるということ、とてもわかります。

勇気がいるなら、勇気を出しやすい環境を作るのも、
知恵なんでしょうね。
こういうパターンも、きっとあるんだろうな。

> > #12日なんて数字がでてきました。...気長に待ってみることにします。
> 
> ということですので、もう少し引用を。(^^)

(^^、(^^、(^^。

>                        *             *             *
> 
> 目次は、次のようになっています。パターンランゲージが作れそうな構成です。
> 
> どういう本にすれば現場の人に読んでもらえ、さらに、その詩にいたった根底
> にある大切なものを伝えられるかを考え抜いてこういった詩のような本になっ
> たんでしょうね。
> 
> こういうグランドビュー的な考えが揃った時点でアーキテクチャーとして抽出
> できて、他の会社にも適した形で適用していけるようにも感じます。

私は、もっと多くの人たちに引継がれ、
もっと多くの違った人たちの手を経て、
改良していけることが大切なんじゃないかと思います。
#完成したなんて思ったら、それこそおしまいですから(^^。

>                        *             *             *
> 
> ● 情報
> 
> 困った時に入ってくるのが、本当の情報
> さもなければ、ただの教養番組

「実感」というものの大切さですね。

> ● 間接
> 
> ダレのために仕事をしているのかを
> 具体的に言えなくなっている
> 
> 間接が、機能別になっているところは
> お客様がわからなくなっている

#「間接」?
この辺り、XPにも通じますね。

> ● 良い環境
> 
> 生き方に賛同してくれる仲間が多い
> 生き方をささえる衣・食・住がある

生態系の共存と、精神的な共存ですね。

> p.s.
> 上記目次で出てくる西岡棟梁の本である「木のいのち木のこころ」も
> お勧め。

了解しました。
#中尾さんのページにもありました。

-- 長谷川(hasegawa@....jp)