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Date:  Thu, 9 Aug 2001 21:54:12 +0900
From:  "hasegawa" <hasegawa@....jp>
Subject:  [XP-jp:02341] Re: Musashi (was: Kaizen)
To:  <extremeprogramming-jp@....jp>
Message-Id:  <039d01c120d2$6e463380$640aa8c0@g6x400m>
References:  <20010808152044.56CC.UME@....com> <20010808155639R.hiranabe@....jp>
X-Mail-Count: 02341

長谷川@テクノポートです。

----- Original Message ----- 
From: "Kenji Hiranabe" <hiranabe@....jp>
Sent: Wednesday, August 08, 2001 3:56 PM

> 平鍋です.
>    ...(こちらは、梅澤さんです)
>  > ご存知とは思いますが、Alistair Cockburnさん、近々、
>  > "Agile Software Development"という本を出版の予定です。
> 
> 楽しみです.
> 
>  > そのドラフトが下記からダウンロードできるようになっているのですが、
>  > http://members.aol.com/humansandt/crystal/game/getasddraft.htm

上記のドラフトを見ましたが、余りにボリュームが
でっかい(207頁)ので、何が言いたいのか、ちょっと読んだだけでは
つかめませんでした。それで、以前、上手さんが紹介された
    Manifesto for Agile Software Development
    http://www.agileAlliance.org/ 
も見てみましたが、どうも現状に対する対比がつかめませんでした。
#もちろん私の能力のせいでしょうが(^^;。

"to the need for an alternative to 
documentation driven, heavyweight software development 
processes convened" に賛同する人たちが集まったとあります。

----- Original Message ----- 
From: "Yutaka Kamite" <y-kamite@....jp>
Sent: Friday, March 23, 2001 6:54 PM
Subject: [XP-jp:01760] UML FORUM : Fowler の  agileAlliance

> 上手です。
    ...
> 個人と対話 は プロセスとツールを 上回る
> Individuals and interactions over processes and tools 
> 動くソフトウェア は 包括的なドキュメントを 上回る
> Working software over comprehensive documentation 
> 顧客との協働 は 契約交渉を 上回る
> Customer collaboration over contract negotiation 
> 変化に対応すること は 計画に従うことを 上回る
> Responding to change over following a plan 

これは、(日本語では)右側を重視する現状があるんでしょうね。

自分が井の中の蛙であるせいか、グローバルな意味での
現状がよくわかりません(^^。部分的には、「計画に従う」
というのは認識できます。
ただ、米国が余りにも方法論に忠実なのかな、とも感じました。
#どうも経験上、日本は方法論を無視する傾向があるような。

Manifestoは米国で理解しやすいものなんでしょうか?

>  > 付録の中で、「五輪書」について考察してあります。
>  > 結構、面白かったですよ。
> 
>  > - Do not develop an attachment to any one weapon or any one 
>  > school of fighting
>  > - Practice and observe reflectively
>  > - Your goal is to win, not to look good.
> 
>  > など。
>  > 特定の方法論に固執するな、見かけよりも勝つことが大事など、
>  > 武蔵が非常にXP的精神に満ちていたことがわかります。
> 
> 私も最近五輪書を読みました.幾つも本にマーキングしてしまいま
> した.例えば,

外国の人から「五輪書」のことを聞くと、
どこかショッキングな感じがしますね。
私も、Coplien が五輪書、老子等について話すのを聞いて、
後ろの積み木ががたがたと崩れるような感覚がしました。
#茶道の話になると...さらに(^^。

> -------- 五輪書(神子 訳)より引用----------------------------
> ・大工の心得は,よく切れる道具を持ち,ひまをみてはこれをとぐ
> ことが肝要である.
> 
> ・武器をはじめとして偏愛してはならぬ.必要以上に持ちすぎるの
> は,不足するのと同じことで役に立たぬ.
> 
> ・すべて太刀のうごきにせよ,手の持ち方にせよ,固定してしまっ
> てはならない.「固定」は「死」であり,「固定せぬこと」が
> 「生」である.
> ------------------------------------------------------------
> 
> なんて,XP(Agility)そのものですよね.

読んでみると面白いですよね。それまで「五輪書」に対して
もっていたイメージとぜんぜん違うので、びっくりします。
#教育にも問題があるようですが、まだ科学なら専門過程で
#原本を読まれます。でも、学問と切り離された領域では、
#あくまで個人の判断に任されてしまいます。

私が驚いたことは、
・大工の場合と比較して説明をする。
・太刀の持ち方、足の使い方など、具体的な説明がある。
・まるで専門用語(おもてをさすetc)の説明に近いものが多い。
などです。それと私の購入した1つに「兵法家伝書」も
含まれていたのですが、こちらはえらく精神論的な色合い
が濃いように感じました。

共に「兵法」というくくりになるとは思いますが、
宮本武蔵と柳生宗矩とでは、捉え方が違うんですね。
といっても、「風の巻」では他流の分析(?)をしていて、
一口にこの違いを説明するのも難しいです。
#孫子になると、もう方法論ですね。

-- 長谷川(hasegawa@....jp)