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Date:  Tue, 3 Jul 2001 01:35:02 +0900
From:  "Hirohide Yazaki" <firo@....jp>
Subject:  [XP-jp:02078] Re: ObjectDay2001 ... XP related sessions
To:  <extremeprogramming-jp@....jp>
Message-Id:  <004801c10314$f239fb80$a55b86d2@firo>
References:  <006501c102ac$ed751bb0$640aa8c0@g6x400m><200107021457.FCC29658.BIJH@....jp><00fd01c102c2$be5643c0$640aa8c0@g6x400m><200107021702.DEJ30338.JHBI@....jp><028b01c102d4$acd86670$640aa8c0@g6x400m> <200107021834.CBB22267.JHBI@....jp> <038801c102e3$9d3b5e70$640aa8c0@g6x400m> <019201c102e8$3d8b92b0$3701a8c0@FIRO> <005201c10305$aeb19d00$4257283f@....jp>
X-Mail-Count: 02078

矢崎です。

----- Original Message -----
送信者 : "hasegawa" <hasegawa@....jp>
宛先 : <extremeprogramming-jp@....jp>
送信日時 : 2001年7月2日 23:45
件名 : [XP-jp:02076] Re: ObjectDay2001 ... XP related sessions


>
> うう、ひ、久しぶりです。
> もう、一年以上もあっていないような感じです。
> お元気でしたか?

そういえば、もうそれくらいになるかもしれませんね。
JXXXPも、今年は去年ほどは集まりがありませんし。。

> #やればやるほど、Fowlerさんがわからなくなる(^^。

アナパタについても、どこかで議論ができるといいですね(^^)
#というか、私がいろいろ教えていただく、ということになると思いますが、、、

> でも、この2つ、難しい関係ですよね。
> 「早くつくる」ことは、「変化ヲ抱擁スル」ことではないし、
> 「変化ヲ抱擁スル」ことのために、「早くつくる」ができない
> ケースの方が多いようだし。

いえ、もしかしたらそうとも言えなくて、「早くつくること」が
「変化ヲ抱擁スル」ための有効な手段かもしれませんよね。
仮説を立てそれを検証(実装と稼動)する、検証がうまくいかなかった
ら、仮説を立て直し、またそれを検証(実装と稼動)する。
この1サイクル(仮説、検証、フィードバック)は短ければ短いほど、
実行可能で、1サイクルするのに何ヶ月もあるいは何年もかかる
ようだと、モチベーションや予算の点で、とても何度も回すことは
できない、という場合もあるような気がします。

>
> このつなげ方が重要なんでしょうね。
> 「変化ヲ抱擁スル」ためにこそ、「早くつくる」ですか、ね。

あ、長谷川さんも書いてましたね。私が上で言いたかったのも
これです。

> 単純な原則としては、「変化することをとめられないなら、
> その変化に合わせよ」っていうのがあるかもしれませんね。

XPは、まさしくそうだと思います。だから、もしかしたら、変化が
必要なければXPである必要はないかもしれません。

>
> やはり、この「変化ヲ抱擁スル」ことが、XPのテーマなんでしょうね。
> それを中心に、7つのプラクティスが配置されているんでしょうか。
> ただ、これって突き詰めていくと、たとえ仕様が固定化されるように
> なっても、XPには関係ないのかもしれません。「変化ヲ抱擁スル」ことにより、
> 全体を制御しようとしているようにも見えます。
> まるで、変化しないものは、存在すらしていないかのように。

長谷川さんらしいですね(^^)。おもしろい見方です。最初の2行は
アグリーです。XPはプラクティスではなくて、「変化ヲ抱擁スル」等の
何か本質的なことだと思うのです。まだ、ちゃんと言えないのですが、、、
プラクティスは時代とともの変わるかもしれないけれど、それはXPに
とってはどうでもいいことなのではないでしょうか。
#後半は、、ちょっと考えてみたいです。でも「変化ヲ抱擁スル」こと
により全体を制御しようとしている、というのは結構的を射ているかも、、、
変化がXPのエンジンでありコントローラである、ということでしょうか。。

> > RUPは上記2目的から考えれば、XPが出た現在でいえば
(略)
> 「どのようにでもカスタマイズ可能という言い方をして、明言を避けている」
> ような感じを受けます。とりあえずは、品目として用意している、とでも
> いいましょうか。八方美人的というか、百科全書というか。
> #何か人間の根源的な恐怖感が垣間見ることができそうな...(^^。
>
> でも、実際に適用するには、単に並べられただけではどうしようもなく、
> それがどの時点で必要なのか、どこで関係してくるのかといったことが
> わからないと、どうしようもありませんね。

人間がものを考えるときって、多分、何か芯になるものがないと
うまくいかないように思うのです。例えば、よく問題とは何かという
ことでいわれるのが、
「問題とは現在そうあるという認識とそうあってほしいという希望の
間のギャップである」
というよく知られた定義がありますが、(この定義がよいか、悪いかは
ここではおいておいて)こう考えることで、人間の思考というのは非常に
すっきりすると思うのですね。そういうのがなくて、例えば問題を知るため
に、インタビューしましょう、調査しましょう、そのためのテクニックは云々
とだけ教えられたって、長谷川さんのおっしゃる「八方美人」的、「単に並べられ
た」
的でちっともすっきりしない(私の能力のせいかもしれませんが)、という
感じを持ちます。

> それと比較すると、XPの方がはっきりしている。核となること以外は、
> 言わない。派生的なことは、どうにでもなる、とにかく、ここ、といった
> 感じでしょうか。XPから感じるroughnessは、こういうところから
> 浮き上がってきているのかも知れません。

私もそう思います。そして、私はだからXPが好きです。多分、人間は
核を知り、後は応用で生きていくべきではないでしょうか。派生的な
ことは、核さえ抑えておけばどうにでもなる、というか、現実世界は
一度たりとも同じ状況になることはない、生き物だとすれば、派生的
なことが内容が同じままでいつでも有効だ、とは思えないのです。


> そうですね、確かにインフラがそろったという環境側の要因もあるかもしれませ
ん。
> しかし、それとは直接関係しないかもしれませんが、人間と環境との関係が
> コンピュータの介在なしには、一歩も前に進めなくなったことも、薄気味悪い
> 要因としてあるように思います。

ちょっと趣旨とはズレるかもしれませんが、現代人が昔の人より
優れているかどうかは確かに疑問ですね。うまくは書けませんが、
おそらく古代人は、今の私たちには見えないものを見る能力、
聞こえないものを聞く能力、感じることができないものを感じる能力
があっただろうと思われます。私たちは、たとえコンピュータなどを
使ったとしても、情報処理能力が、そうした古代人より勝っていると
言えるかどうかは疑問ですね。でもそれが歴史というものなのでしょう
けれど、、

>
> 「今コンピュータが動かなくなったら」と夢に近いような仮定を
> 楽しんだ時期があったような。しかし、これはいまや、人間にとって、
> 悪夢となりつつあります。現に、大規模ソフトをリリースするマネージは、
> この悪夢を先取りしています。
> 私たちの生活、たとえソフト開発に従事している者にとっても、
> 直接的とはいえないのですが、この経済、社会を引き込んだ
> 大きな環境変化とどこかで通じているような気もします。
>
> #ははは、また飛躍してしまった!
> #やはり懇親会はいいですね、こんな飛躍当たり前ですから(^^。
この飛躍は、また、別のところでじっくりと聞かせてください。

では(^^)