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Date:  Thu, 8 Aug 2002 16:24:19 +0900
From:  hkikuchi@....jp
Subject:  [XP-jp:03658] Re: ソフトウェア品質指標についての考察
To:  extremeprogramming-jp@....jp
Message-Id:  <OF7D268768.B91E3ED4-ON49256C0F.00282DED@....jp>
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菊池です。

> >> 品質は、直接的には顧客側にとってのみ重要な特性であり、生産性は、直接的
> >> には開発者側にとってのみ重要な特性です。
> >ソフトウェアの品質について顧客と開発者の観点が相違する部分があると思いま
> > す。
> 「品質とは顧客が評価するものであり、開発者による品質評価とは暫定的な
> 代替に過ぎない」と私は考えています。
>
> 品質向上の目的は、顧客の評価を高めるためのもののはずです。開発者の自己
> 満足のためではないはずです。そう考えれば、「品質とは顧客が評価するもの」
> ということになるはずです。

JISでは品質の定義を、
「品物またはサービスが、使用目的を満たしているかどうかを
決定するための評価の対象となる固有の性質・性能の全体。」
また、品質保証の定義を、
「消費者の要求する品質が十分に満たされていることを保証す
るために、生産者が行う体系的活動。」
としています。

品質の構成要素は、
・生産者
・顧客
・製品
・仕様(納期も含まれる)
であり、仕様は顧客が評価しますが、製品と仕様との差を埋める品質
保証は生産者の努力だと思います。
もし、これが顧客の仕事ならば顧客メリットがなくなると思います。

XPでは仕様が顧客の本当のニーズに近づくように色々努力して
いると解釈しています。

仕様だけでは表現しにくいソフトウェアであっても、品質の基本は
ここにあるのではないでしょうか。